2008年05月08日
ただいま、ムジカ。
帰省中、大阪堂島のティーハウス・ムジカに行ってきた。
ここは、学生の頃たまたま見つけて入り、ミルクティ、スコーン、サンドイッチ、ケーキの「アフタヌーンティセット」の豪華さ(しかしリーズナブル!)に圧倒され感動し、さらに頑固店長堀江敏樹氏の著書を読んで深く共感を覚え、すっかり洗脳され傾倒し、やがてムジカはぼくにとって大阪における「聖地」のひとつとなったのだった。
堀江氏の「紅茶観」はけしてきらびやかではなく、むしろ素朴。特別なことをするのではなく、普通に手に入るお茶を使い普通の器具を使って、しかし最低限のルールに則って、丁寧に入れ、暮らしのなかでそれを味わい楽しむという、あくまでも「日々のお茶」として紅茶の文化を広めることに半生を費やして来られた。
お店は、清潔な空気に満ちているが、スタイリッシュというよりはむしろ雑然としていて、異空間というよりは、どこか「おうち」にもにた日常の延長を感じさせる。
社会人になってからはそう足繁く通うこともできなくなったのだけれど、時々お茶に行くと心底ほっとして、それなりに抱えていたしんどいことが、さらりと溶けてゆくような気がした。
先日行ったのはおそらく4年ぶりくらい、あるいは津に越してきて以来初めてだったのだけど、ムジカは、記憶のままのたたずまいでぼくを迎えてくれた。
スコーンセットを注文する。紅茶のパッケージやポットがぎゅうぎゅうに並べられた棚を眺めるのが何ともうれしい。テーブルも、メニューもそのまま。やがて大振りポットが運ばれてくる。
さっそくカップに注いでいただいたお茶は、すっと、たましいに染み入るようにおいしかった。
お店やスタッフの人たちへの気持ちを越えて、大げさだけど、ぼくがここにいて、この時間を持てていること、こうして生かされていることへの感謝の気持ちが深いところから湧きあがってきて、清浄な光が身体から放たれるような気がしたのだった。
ただいま、ムジカ。ありがとう。
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